亜種カラスバト

三宅島探鳥記の最後に、今日は亜種カラスバトをご紹介します。

カラスバト(Japanese Wood Pigeon)は日本と朝鮮半島南部の海岸、済州島、鬱陵島にのみ分布する体長約40cmのハト科カワラバト属の鳥で、日本では留鳥として本州中部以南の島嶼に分布し、春秋の渡りの時期には日本海側の離島で観察されることが多いことで知られています。なお、カラスバトは以下の3亜種が認められており、①亜種カラスバト(本州中部以南の島嶼、朝鮮半島南部の海岸と島嶼)、②亜種アカガシラカラスバト(小笠原諸島、硫黄列島)、③亜種ヨナグニカラスバト(先島諸島)、今回、三宅島で目にしたのはの伊豆諸島に分布する亜種カラスバトです。

島の周遊道路脇の枯れ木にとまっていた亜種カラスバト。全身真っ黒に見え、キジバトより大きく、体のわりに頸は長く、頭が小さく見えるのが特徴です。

カラスバト6

空抜けのため本来の美しい色が出ていませんが、よく見ると頭から後頸、背は赤紫色で、頸と胸には緑色の金属光沢が見られます。

カラスバト1

カラスバト8

カラスバト2

カラスバト3

カラスバト5

今日まで三宅島で目にした鳥たちを縷々ご紹介してきましたが、島で目にする鳥たちはほとんどが固有種あるいは固有亜種たちであり、東京都とはいえ船で約6時間半という離れた場所で長い時間をかけ独自の進化を遂げてきたものと思われます。今回、幸いにも代表的な野鳥はほぼ目にすることができましたが、三宅島には離島ならではの様々な魅力があり、今度はのんびりと島で過ごしてみたいと思いながら島を後にしました・・・


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亜種ミヤケコゲラ、亜種シチトウメジロ

昨日の続きで、今日は何れも伊豆諸島の亜種、ミヤケコゲラとシチトウメジロをご紹介します。

最初は亜種ミヤケコゲラです。

コゲラ(Japanese Pygmy Woodpecker)はロシア南東部、サハリン、朝鮮半島、中国東北部、日本列島など、東アジアの限られた地域に分布する体長約15cmのキツツキ科アカゲラ属の鳥で、分布域により10亜種に分かれており、そのうち日本では以下の 9亜種が分布し、南へ行くほど体色が濃くなり、上面の白斑の幅も狭くなるようです。
エゾコゲラ(北海道、南千島)、コゲラ(本州北・中部)、ミヤケコゲラ(大島、三宅島、御蔵島、八丈島)、シコクコゲラ(本州西部および四国)、ツシマコゲラ(対馬、隠岐諸島)、キュウシュウコゲラ(九州)、アマミコゲラ(奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島)、リュウキュウコゲラ(沖縄本島、屋我地島)、オリイコゲラ(西表島)

このように亜種の多いコゲラですが、今回訪れた三宅島では亜種ミヤケコゲラが分布しており、亜種コゲラに比べより暗色なのが特徴のようで、今回、森で目にした個体も体色は濃く、上面の白斑の幅も狭く見えました。

ミヤケコゲラ1

ミヤケコゲラ2

ミヤケコゲラ3

ミヤケコゲラ4

ミヤケコゲラ5

水浴びにやって来た亜種ミヤケコゲラ。

ミヤケコゲラ6

次は亜種シチトウメジロです。

メジロ(Japanese White-eye)については今更言うこともありませんが、東アジアから東南アジアにかけて分布する体長約12cmのメジロ科メジロ属の鳥で、分布域により全部で9亜種に分類されており、日本では北海道から南西諸島、硫黄列島にかけ広く分布し、国内では6亜種(メジロ、シチトウメジロ、イオウジマメジロ、ダイトウメジロ、シマメジロ、リュウキュウメジロ)の分布が知られています。その中で今回、三宅島で目にしたのは伊豆諸島(伊豆大島から鳥島まで)に分布する亜種シチトウメジロで、亜種メジロに比べ、嘴がより長く、 脇は灰褐色でブドウ色みに乏しいとされています。

水場近くに現れた亜種シチトウメジロ。確かに嘴が長いですね・・・

シチトウメジロ1

シチトウメジロ2

今日は伊豆諸島に分布する亜種ミヤケコゲラと亜種シチトウメジロをご紹介しましたが、基本的に留鳥であるこれらの鳥たちにとっては、本州から遠く離れたこのような島々で長い時間をかけ独自の進化を遂げてきたものと思われます・・・


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固有亜種オーストンヤマガラ

昨日の続きで、今日はヤマガラの亜種、オーストンヤマガラをご紹介します。

ヤマガラ(Varied Tit)は千島列島南部から日本、朝鮮半島、中国北東部、台湾に分布する体長約14cmのシジュウカラ科コガラ属の鳥で、分布域により全部で8亜種に分類されており、そのうち日本では亜種ヤマガラ(日本、韓国、北朝鮮)、亜種ナミエヤマガラ (神津島、新島、利島)、亜種オーストンヤマガラ (八丈島、御蔵島、三宅島)、亜種タネヤマガラ(種子島)。亜種ヤクシマヤマガラ(屋久島)、亜種アマミヤマガラ(奄美大島)、亜種オリイヤマガラ (西表島)の7亜種が分布し、体色は南部の亜種ほど色味が濃い傾向があるようです。

このように亜種の多いヤマガラですが、今回訪れた三宅島では固有亜種オーストンヤマガラが生息しており、亜種ヤマガラに比べ一回り大きく、額や頬、頭部の明色斑も体下面と同じく濃い赤褐色で、嘴が太いのが特徴です。

水場近くにやって来た亜種オーストンヤマガラ。亜種ヤマガラに比べると、確かに顔から体下面は濃い赤褐色です。

オーストンヤマガラ1

オーストンヤマガラ2

オーストンヤマガラ3

頭部の細い斑も体下面と同じく濃い赤褐色です・・・

オーストンヤマガラ4

オーストンヤマガラ7

今日はヤマガラの亜種オーストンヤマガラをご紹介しましたが、現在IOC(世界鳥類学会議)では上記8亜種のうち、亜種オーストンヤマガラ、亜種イリオモテヤマガラ、亜種タイワンヤマガラの3亜種を別種として分離独立させており、日本鳥類目録次期改訂版(第8版)でも検討されるものと思われます・・・


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固有亜種モスケミソサザイ

昨日の続きで、今日はミソサザイの亜種で、伊豆諸島だけに分布する日本の固有亜種モスケミソサザイをご紹介します。

ミソサザイ(Eurasian wren)はヨーロッパ、アフリカ北部、西アジア、中央アジアからロシア極東部、東南アジア北部、中国、台湾、朝鮮半島、日本にかけて繁殖し、北方で繁殖した個体は冬季南方へ渡るとされる体長10~11cmのミソサザイ科ミソサザイ属の鳥で、分布域により全部で28亜種に分かれており、そのうち日本では千島列島南部、樺太、日本に分布する亜種ミソサザイのほか、伊豆諸島に分布する亜種モスケミソサザイ、屋久島、種子島に分布する亜種Troglodytes troglodytes ogawae の3亜種の存在が知られています。

水場近くに現れた亜種モスケミソサザイ。亜種ミソサザイに比べ全身濃い焦げ茶色で、成鳥でも口角が橙褐色をしています。

モスケミソサザイ5

モスケミソサザイ4

モスケミソサザイ2

モスケミソサザイ3

モスケミソサザイ7

木の幹に張り付いた亜種モスケミソサザイ。

モスケミソサザイ1

今日はミソサザイの亜種で、伊豆諸島だけに分布する日本の固有亜種モスケミソサザイをご紹介しましたが、日本には上記3亜種のほか、かっては南大東島に分布し現在は絶滅した亜種ダイトウミソサザイの存在も知られています。そんな中、日本の固有亜種モスケミソサザイについても環境省及び東京都のレッドリストで絶滅危惧IB類(EN)の指定を受けており、亜種ダイトウミソサザイの二の舞にならないよう、的確な保全対策を講じてほしいものです・・・


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固有亜種タネコマドリ

三宅島探鳥記の続きで、今日はコマドリの亜種で日本の固有亜種タネコマドリをご紹介します。

コマドリ(Japanese Robin)は夏季に日本の九州以北、サハリン、南千島で繁殖し、冬季になると中国南部へ南下し越冬する亜種コマドリのほか、伊豆諸島、種子島、屋久島に分布する固有亜種タネコマドリの2亜種が分布し、亜種コマドリが亜高山帯の渓谷や斜面にある笹などの下草が生い茂った針葉樹林や混交林で生息するのに対し、亜種タネコマドリは主に照葉樹林に生息しています。

水場にやって来た亜種タネコマドリのオス。暗い場所でしかも水浴びを終えた後のため綺麗な写真ではありませんが・・・

タネコマドリ3

タネコマドリ4

タネコマドリ5

タネコマドリ1

タネコマドリ2

こちらは全体的に色が鈍い亜種タネコマドリのメス。

タネコマドリ10

タネコマドリ12

タネコマドリ13

今日はコマドリの亜種で日本の固有亜種タネコマドリをご紹介しましたが、和名の由来ともなった種子島では近年繁殖は見つかっておらず、屋久島の個体群も伊豆諸島の個体群とは羽色が異なることから、分類上の再検討が必要との指摘もあるようです・・・


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自然の中で息づく野鳥たちとの出会いに、年も忘れて心ときめかせています。


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