亜種チョウセンチョウゲンボウ、ヨーロッパチュウヒ、ヒメクマタカ

今日まで長々とモンゴルで出会った野鳥をご紹介してきましたが、最後に今までご紹介できなかった猛禽3種をご紹介します。

最初は亜種チョウセンチョウゲンボウです。

チョウゲンボウ(Common kestrel)はユーラシア大陸とアフリカ大陸に広く分布し、寒冷地で繁殖した個体は冬季に南方へ渡り越冬。日本では亜種チョウゲンボウが主に北海道、本州中部以北で繁殖(西日本では主に冬鳥としてやって来ますが、近年繁殖地が南下傾向にあるようです)しているほか、ヨーロッパ、北アフリカ、中東、アジアの温帯地域で繁殖する亜種チョウセンチョウゲンボウが冬季、稀に渡来することが知られています。

ウランバートル近郊のキャンプ地に向かう途中、目にした亜種チョウセンチョウゲンボウのメスと思われる個体。日本で普通に見られる亜種チョウゲンボウに比べ、上面の茶褐色みが淡く、黒褐色の斑も若干淡く感じられます。

チョウセンチョウゲンボウ1

チョウセンチョウゲンボウ2

チョウセンチョウゲンボウ3

こちらは翌日その近くで目にした抱卵中の亜種チョウセンチョウゲンボウのメス。恐らく上記個体と同じと思われます。

チョウセンチョウゲンボウ4


次はヨーロッパチュウヒです。

ヨーロッパチュウヒ(Western marsh harrier)はヨーロッパ、西アジアなどで繁殖し、冬季にインド、アフリカなどに渡り越冬するチュウヒの仲間で、日本では迷鳥として1989年に山口県で幼鳥1羽の記録があるのみという珍鳥です。

そんな珍鳥のヨーロッパチュウヒですが、今回訪れたオブス湖周辺は繁殖地であるようで、草原のはるか遠くで旋回していた猛禽を後で確認した結果、ヨーロッパチュウヒのオスであることが判明しました。

大きくトリミングしていますが、上面は頭から背、雨覆の一部が褐色で、風切、一部雨覆、尾が灰白色、初列風切が黒色になっており、ヨーロッパチュウヒのオスであることが分かります。

ヨーロッパチュウヒ1

ヨーロッパチュウヒ2

最後はヒメクマタカです。

ヒメクマタカ(Booted eagle)はアフリカ大陸、ユーラシア大陸に分布する体長46~53cmの小型の猛禽で、脚は厚く羽毛に覆われており、英名は「ブーツをはいたワシ」から来ているようです。

ベニハシガラスにモビングされていた暗色型のヒメクマタカ。ヒメクマタカには白色型と暗色型がありますが、暗色型の成鳥はこのように体下面全体が黒褐色の羽毛で覆われています。

ヒメクマタカ1

ヒメクマタカ2

モンゴルシリーズの最後に、今日は今までご紹介できなかった猛禽3種をご紹介しましたが、モンゴルには今までご紹介してきたクロハゲワシをはじめ、ヒゲワシ、イヌワシ、ソウゲンワシ、オオノスリ、ノスリ、ワキスジハヤブサ、チゴハヤブサ、アカアシチョウゲンボウ、ヒメチョウゲンボウなど、実に多様な猛禽類が生息しており、モンゴルはまさに猛禽王国と言っても過言ではない魅力的な国と言えます・・・


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モンゴルのヒバリ

モンゴルシリーズの続きで、今日はモンゴルで繁殖するヒバリをご紹介します。

ヒバリ(Eurasian skylark)はアフリカ大陸北部、ユーラシア大陸、イギリス、日本などに分布し、日本では亜種ヒバリ(Alauda arvensis japonica )が周年生息するほか、亜種カラフトチュウヒバリ(A. a. lonnbergi )や亜種オオヒバリ(A. a.pekinensis)が冬季に越冬のため本州以南に渡来することが知られています。そんな分布域の広いヒバリですが、モンゴルではバイカル湖からモンゴル、満州で繁殖し、冬季は中国南部に移動する亜種(A. a. kiborti)が分布していると考えられます。

オブス湖に向かう途中、草原で目にした亜種A. a. kibortiと思われるヒバリ。日本で見る亜種ヒバリに似ていますが、亜種ヒバリより淡褐色気味で、初列風切の突出もより長いように見えます。

ヒバリ2

ヒバリ3

ヒバリ4

ヒバリ5

ヒバリ6

ヒバリ7

今日はモンゴルで繁殖するとされるヒバリの亜種A. a. kibortiと思われる個体をご紹介しましたが、いずれにしても亜種ヒバリに酷似しており、見た目での識別はほとんど困難と思われました・・・


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ベニハシガラス、コクマルガラス、ミヤマガラス

モンゴルシリーズの続きで、今日は何れもカラスの仲間、ベニハシガラス、コクマルガラス、ミヤマガラスをご紹介します。

最初はベニハシガラスです。

ベニハシガラス(Red-billed chough)はヨーロッパから東アジアにかけたユーラシア大陸とアフリカに分布する体長約40cmのカラスの仲間で、名前のように嘴が鮮やかな赤色で、足も赤色なのが特徴です。また、ベニハシガラスは生息域により8亜種に分けられるそうですが、当地に分布するのは中国北・中部からモンゴル、満州、山東省、河北省に分布する亜種(Pyrrhocorax pyrrhocorax brachypus) と思われます。

ウランバートル郊外の池で目にしたベニハシガラス。

ベニハシガラス3

真っ赤な嘴が実に鮮やかです・・・

ベニハシガラス10

ベニハシガラス11

ベニハシガラス1

ベニハシガラス2

次は日本でもお馴染みのコクマルガラスです。

コクマルガラス(Daurian jackdaw)は韓国、中国、台湾、北朝鮮、日本、モンゴル、ロシア東部に分布し、日本には越冬のため西日本に多く渡来しますが、最近は関東以北や北海道南部などでも見られています。なお、従来淡色型と言われていた白色の混じった個体は実は成鳥で、黒色型は幼鳥、その中間型は成鳥になる過程の個体と考えられています。

ウランバートル近郊で目にしたコクマルガラスの成鳥。

コクマルガラス1

最後はこちらも日本ではお馴染みのミヤマガラスです。

ミヤマガラス(Rook)はユーラシア大陸中緯度地方に分布し、日本では冬鳥として全国各地に渡来しますが、生息地はかなり局地的なようです。

ウランバートル近郊で目にしたミヤマガラス。嘴は細く、基部の皮膚が剥き出しになって白く見えるのが特徴です。

ミヤマガラス1

ミヤマガラス2

今回のモンゴルでは先日ご紹介したワタリガラスやハシボソガラスを含め、合計5種類のカラスの仲間を目にすることができましたが、食物などの違いによるのでしょうか、彼らは巧みに棲み分けをしているようで、ワタリガラスが山岳地帯や草原地帯で多く見られたのに対し、他の4種は比較的人の住んでいる場所近くで目にすることが多く、その中でも微妙に棲み分けしているように見受けられました・・・


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カササギ

モンゴルシリーズの続きで、今日は滞在中、何度も目にしたカササギをご紹介します。

カササギ(Eurasian magpie)はヨーロッパから中央アジア、極東にかけて幅広く分布し、日本では留鳥として九州北西部に局地的に生息しますが、近年、福井県や石川県、富山県、新潟県、山形県、北海道など、港を中心とした狭い範囲で繁殖する例が増えているようです。

ウランバール市内の荒れ地で目にしたカササギ。当地のカササギは中央ロシアからイラン、北インド、モンゴルにかけて分布する亜種(Pica pica bonaparte)と思われますが、見た目には、頭部から背以下の上面、腮から胸、尻から下尾筒は黒色で、翼は青色、尾には紫、緑、青などの金属光沢があり、日本で見られる亜種カササギ(Pica pica serica)と大変よく似ていました。

カササギ11

カササギ9

人馴れしているのか、すぐ近くまでやって来てくれました。

カササギ10

こちらはウランバートル郊外の池で目にしたカササギ。水辺が好きなようで、池や河川の近くでは必ずと言っていいほどカササギの姿を見ることができました。

カササギ1

池の上を飛翔するカササギ。

カササギ2

カササギ3

カササギ4

カササギ5

今日は滞在中各地で目にしたカササギをご紹介しましたが、留鳥であるカササギはモンゴル全土に広く分布しているようで、今回最も出会いの多かった鳥かも知れません・・・


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夏羽のユリカモメ

再びモンゴルシリーズに戻ります。今日は日本でもお馴染みのユリカモメをご紹介します。

ユリカモメ(Black-headed gull)はユーラシア大陸北部やイギリス、アイスランドなどで繁殖し、冬季は南下しヨーロッパ、アフリカ、インド、東南アジア、北アメリカ東海岸へ渡り越冬。日本では冬鳥として北海道から南西諸島まで海岸や河川、沼地などに広く渡来し、小型のカモメ類の大半が本種であるそうです。

オブス湖近くの湿地で目にした夏羽のユリカモメ。さすが繁殖地であるモンゴル、英名のように黒色(濃い焦茶色)の頭が魅力的です。

ユリカモメ8

当地にはよく似たゴビズキンカモメやチャガシラカモメが生息している可能性があり、頭の黒い小型カモメについては翼の黒色部の模様に注目して観察しましたが、残念ながら今回目にしたのはユリカモメだけでした。

ユリカモメ1

湿地の上を飛び回っていたユリカモメ。

ユリカモメ2

ユリカモメ4

ユリカモメ6

ユリカモメ7

ユリカモメ5

ユリカモメ3

さすが繁殖地であるモンゴル、今回は美しい夏羽のユリカモメを見ることができましたが、次回は是非、ゴビズキンカモメやチャガシラカモメにも出会いたいものです・・・


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自然の中で息づく野鳥たちとの出会いに、年も忘れて心ときめかせています。


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