夏羽のサバクヒタキ
掲載が遅くなりましたが、5月末、憧れのモンゴルの鳥見ツアーに参加する機会を得ましたので、今日からしばらくの間、当地で出会った鳥たちをご紹介します。
モンゴルというと草原と砂漠の国というイメージでしたが、首都ウランバートルの発展は目を見張るものがあり、至るところでビルの建設ラッシュが続いていました。そんなモンゴルですが、少し郊外へ出ればやはり広大な草原と砂漠が広がっており、日本では珍鳥とされる鳥たちが数多く生息していました。
モンゴルの野鳥というとサバクヒタキの仲間をすぐに思い起こしますが、、当地では日本で見られるサバクヒタキ属4種を全て見ることができました。ということで、最初にご紹介するのは数年前、関東にも飛来したサバクヒタキです。
サバクヒタキ(Desert wheatear)はアフリカ北部、トルコから、中央アジア、チベット、モンゴル方面で繁殖し、冬季はアラビア半島やアフリカ東部、インドに渡り越冬。日本では数少ない旅鳥または冬鳥として本州、四国、九州、日本側の島嶼、小笠原群島、南西諸島の各地で記録があるようです。
砂漠の放牧地の一角で姿を見せてくれた夏羽のサバクヒタキのオス。夏羽では額から背、体下面が淡い淡褐色なのに対し、顔と翼、尾の先端は黒色で、コントラストの強さが目立ちます。



背中側から見ると、背だけ褐色味が強いことが分かります・・・





色々なポーズをとってくれましたが、最後はひょいっと飛び上がったところです・・・


今日はサバクヒタキ属を代表するサバクヒタキをご紹介しましたが、日本で見られるサバクヒタキは冬羽あるいは換羽中の個体が多いと思われますので、このような夏羽が見られるモンゴルはやはり大変魅力的な場所といえます・・・
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モンゴルというと草原と砂漠の国というイメージでしたが、首都ウランバートルの発展は目を見張るものがあり、至るところでビルの建設ラッシュが続いていました。そんなモンゴルですが、少し郊外へ出ればやはり広大な草原と砂漠が広がっており、日本では珍鳥とされる鳥たちが数多く生息していました。
モンゴルの野鳥というとサバクヒタキの仲間をすぐに思い起こしますが、、当地では日本で見られるサバクヒタキ属4種を全て見ることができました。ということで、最初にご紹介するのは数年前、関東にも飛来したサバクヒタキです。
サバクヒタキ(Desert wheatear)はアフリカ北部、トルコから、中央アジア、チベット、モンゴル方面で繁殖し、冬季はアラビア半島やアフリカ東部、インドに渡り越冬。日本では数少ない旅鳥または冬鳥として本州、四国、九州、日本側の島嶼、小笠原群島、南西諸島の各地で記録があるようです。
砂漠の放牧地の一角で姿を見せてくれた夏羽のサバクヒタキのオス。夏羽では額から背、体下面が淡い淡褐色なのに対し、顔と翼、尾の先端は黒色で、コントラストの強さが目立ちます。



背中側から見ると、背だけ褐色味が強いことが分かります・・・





色々なポーズをとってくれましたが、最後はひょいっと飛び上がったところです・・・


今日はサバクヒタキ属を代表するサバクヒタキをご紹介しましたが、日本で見られるサバクヒタキは冬羽あるいは換羽中の個体が多いと思われますので、このような夏羽が見られるモンゴルはやはり大変魅力的な場所といえます・・・
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夏羽のセグロサバクヒタキ
モンゴルシリーズの続きで、今日は一昨年、関東にも飛来し、多くのバーダーでフィーバーしたセグロサバクヒタキをご紹介します。
セグロサバクヒタキ(Pied wheatear)はロシア南部から中央アジア、中国北西部、モンゴルで繁殖し、冬季はアラビア半島やアフリカ東部に渡り越冬。日本へは稀な旅鳥として利尻島、本州、飛島、舳倉島、隠岐、見島、対馬で記録があるようです。
山岳地帯の道路脇で目にした夏羽のセグロサバクヒタキのオス。まだ頭部の白色部に灰褐色の羽縁が残ることから第1回夏羽と思われます。

この場所がお気に入りのようで、岩には排せつ物がしっかり付いていました・・・


その後、少し場所を変え色々な仕草をしてくれました・・・



尾羽を広げると、特徴である尾羽先端の黒い逆T字型が確認できます。

こちらはオスの近くにいた夏羽のセグロサバクヒタキのメスと思われる個体。メスでは上面は暗灰褐色で、オスに見られる頭部の白色部がありません。


セグロサバクヒタキについては一昨年、冬羽のメスが関東に飛来し大騒ぎになりましたが、ちょうどその時、私は東アフリカのケニアで越冬のため訪れたと思われる夏羽のオスに出会っていました(http://shumishan.blog.fc2.com/blog-entry-397.html)。今にして思えば遥かユーラシアからアフリカまで渡っていた訳で、改めて野鳥たちの行動範囲の広さを思い知らされました・・・
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セグロサバクヒタキ(Pied wheatear)はロシア南部から中央アジア、中国北西部、モンゴルで繁殖し、冬季はアラビア半島やアフリカ東部に渡り越冬。日本へは稀な旅鳥として利尻島、本州、飛島、舳倉島、隠岐、見島、対馬で記録があるようです。
山岳地帯の道路脇で目にした夏羽のセグロサバクヒタキのオス。まだ頭部の白色部に灰褐色の羽縁が残ることから第1回夏羽と思われます。

この場所がお気に入りのようで、岩には排せつ物がしっかり付いていました・・・


その後、少し場所を変え色々な仕草をしてくれました・・・



尾羽を広げると、特徴である尾羽先端の黒い逆T字型が確認できます。

こちらはオスの近くにいた夏羽のセグロサバクヒタキのメスと思われる個体。メスでは上面は暗灰褐色で、オスに見られる頭部の白色部がありません。


セグロサバクヒタキについては一昨年、冬羽のメスが関東に飛来し大騒ぎになりましたが、ちょうどその時、私は東アフリカのケニアで越冬のため訪れたと思われる夏羽のオスに出会っていました(http://shumishan.blog.fc2.com/blog-entry-397.html)。今にして思えば遥かユーラシアからアフリカまで渡っていた訳で、改めて野鳥たちの行動範囲の広さを思い知らされました・・・
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ハシグロヒタキ
昨日の続きで、今日は同じくサバクヒタキの仲間、ハシグロヒタキをご紹介します。
ハシグロヒタキ(Northern wheatear)はユーラシア大陸西部から北東部の寒帯部やツンドラ地帯、アラスカ、グリーンランドで繁殖し、冬季はアラビア半島やアフリカ北東部や西部に渡り越冬。日本へは稀な旅鳥として春と秋の渡りの時期に観察され、北海道、本州、日本海側の島嶼、九州、西表島、南西諸島で記録があるようです。
ウランバートル近郊の排水処理場近くで目にしたハシグロヒタキのオス。腮から喉の辺りに褐色味があることから夏羽に換羽中の個体と思われます。






引き込み線の線路にとまったハシグロヒタキのオス。陽炎が立ってピントが合いません・・・


昨日に続き、同じくサバクヒタキの仲間ハシグロヒタキをご紹介しましたが、ハシグロヒタキは草地や裸地、農耕地など開けた環境で生息するようで、出会えたのはウランバートル近郊のこの場所だけで、その後は全く目にすることができませんでした。どうもサバクヒタキの仲間たちは生息環境によって棲み分けがはっきりしているようで、同じ場所では他のサバクヒタキの仲間を見ることはありませんでした・・・
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ハシグロヒタキ(Northern wheatear)はユーラシア大陸西部から北東部の寒帯部やツンドラ地帯、アラスカ、グリーンランドで繁殖し、冬季はアラビア半島やアフリカ北東部や西部に渡り越冬。日本へは稀な旅鳥として春と秋の渡りの時期に観察され、北海道、本州、日本海側の島嶼、九州、西表島、南西諸島で記録があるようです。
ウランバートル近郊の排水処理場近くで目にしたハシグロヒタキのオス。腮から喉の辺りに褐色味があることから夏羽に換羽中の個体と思われます。






引き込み線の線路にとまったハシグロヒタキのオス。陽炎が立ってピントが合いません・・・


昨日に続き、同じくサバクヒタキの仲間ハシグロヒタキをご紹介しましたが、ハシグロヒタキは草地や裸地、農耕地など開けた環境で生息するようで、出会えたのはウランバートル近郊のこの場所だけで、その後は全く目にすることができませんでした。どうもサバクヒタキの仲間たちは生息環境によって棲み分けがはっきりしているようで、同じ場所では他のサバクヒタキの仲間を見ることはありませんでした・・・
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イナバヒタキ
今までサバクヒタキの仲間3種をご紹介してきましたが、最後にサバクヒタキの仲間では最も大きなイナバヒタキをご紹介します。
イナバヒタキ(Isabelline wheatear)は中央アジアからトルコ方面で繁殖し、冬はアラビア半島やエチオピア、ソマリアから西アフリカの砂漠地帯に渡り越冬。日本では迷鳥として、北海道、南千島、本州、舳倉島、九州、対馬、沖縄島、与那国島で記録があるようです。
イナバヒタキは裸地、草地、荒地、芝生など、開けた環境が好きなようで、滞在中、何度もそのような場所で目にすることができました。こちらは砂漠のオアシスで目にしたイナバヒタキのオス。雌雄ほぼ同色ですが、オスは眼先が黒いことから識別できます。


尾羽を広げてくれました・・・

イナバヒタキの特徴として外側尾羽5対の先端2/5と中央尾羽が黒色と言われていますが、この写真を見るとその辺りがよく分かります。

更に近くにやって来てくれました。


こちらは別の場所で目にしたイナバヒタキのメスと思われる個体。一般にメスでは眼先が黒くないことが多いようですが、中にはやや黒くなる個体もいるそうですので注意が必要です。


今日までモンゴルで出会ったサバクヒタキの仲間をご紹介してきましたが、今回のツアーでは日本鳥類目録改定第7版で掲載されているサバクヒタキの仲間4種をすべてを見ることができ、改めてモンゴルの凄さを思い知らされました・・・
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イナバヒタキ(Isabelline wheatear)は中央アジアからトルコ方面で繁殖し、冬はアラビア半島やエチオピア、ソマリアから西アフリカの砂漠地帯に渡り越冬。日本では迷鳥として、北海道、南千島、本州、舳倉島、九州、対馬、沖縄島、与那国島で記録があるようです。
イナバヒタキは裸地、草地、荒地、芝生など、開けた環境が好きなようで、滞在中、何度もそのような場所で目にすることができました。こちらは砂漠のオアシスで目にしたイナバヒタキのオス。雌雄ほぼ同色ですが、オスは眼先が黒いことから識別できます。


尾羽を広げてくれました・・・

イナバヒタキの特徴として外側尾羽5対の先端2/5と中央尾羽が黒色と言われていますが、この写真を見るとその辺りがよく分かります。

更に近くにやって来てくれました。


こちらは別の場所で目にしたイナバヒタキのメスと思われる個体。一般にメスでは眼先が黒くないことが多いようですが、中にはやや黒くなる個体もいるそうですので注意が必要です。


今日までモンゴルで出会ったサバクヒタキの仲間をご紹介してきましたが、今回のツアーでは日本鳥類目録改定第7版で掲載されているサバクヒタキの仲間4種をすべてを見ることができ、改めてモンゴルの凄さを思い知らされました・・・
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クロジョウビタキ
モンゴルシリーズの続きで、今日は今回のツアーで会いたかった鳥の一つ、クロジョウビタキをご紹介します。
クロジョウビタキ(Black redstart)はヨーロッパ中南部、ロシア中南部、モンゴル、中国中西部で繁殖し、冬季はアフリカ北部、ヨーロッパ南部、西南アジア、インドに渡り越冬。日本では迷鳥として北海道、本州、飛島、粟島、舳倉島、見島、宇治群島、久米島、西表島、与那国島などで記録があるようです。
山岳地帯の岩場で目にしたクロジョウビタキのオス。オスは上半身ほぼ黒色で、胸から下尾筒は橙褐色、額から後頸にかけては灰色味が見られます。




やはりジョウビタキの仲間、ジョウビタキと同じように暫く同じ場所にとどまり、じっくりとその姿を見せてくれました。





こちらはメスと思われる個体。頭部から体上面が暗灰褐色で、下面は淡橙褐色でした。


今日は今回のツアーで会いたかった鳥の一つ、クロジョウビタキをご紹介しましたが、日本鳥類目録改定第7版に掲載されている他のジョウビタキの仲間にはシロビタイジョウビタキとセアカジョウビタキがあり、もし次回訪れる機会があれば、是非そんな珍鳥も見てみたいものです・・・
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クロジョウビタキ(Black redstart)はヨーロッパ中南部、ロシア中南部、モンゴル、中国中西部で繁殖し、冬季はアフリカ北部、ヨーロッパ南部、西南アジア、インドに渡り越冬。日本では迷鳥として北海道、本州、飛島、粟島、舳倉島、見島、宇治群島、久米島、西表島、与那国島などで記録があるようです。
山岳地帯の岩場で目にしたクロジョウビタキのオス。オスは上半身ほぼ黒色で、胸から下尾筒は橙褐色、額から後頸にかけては灰色味が見られます。




やはりジョウビタキの仲間、ジョウビタキと同じように暫く同じ場所にとどまり、じっくりとその姿を見せてくれました。





こちらはメスと思われる個体。頭部から体上面が暗灰褐色で、下面は淡橙褐色でした。


今日は今回のツアーで会いたかった鳥の一つ、クロジョウビタキをご紹介しましたが、日本鳥類目録改定第7版に掲載されている他のジョウビタキの仲間にはシロビタイジョウビタキとセアカジョウビタキがあり、もし次回訪れる機会があれば、是非そんな珍鳥も見てみたいものです・・・
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