亜種チョウセンチョウゲンボウ

今日まで長々と中欧シリーズにお付き合いいただきありがとうございました。シリーズの最後に今日は亜種チョウセンチョウゲンボウと思われる個体をご紹介します。

チョウゲンボウ(Common kestrel)はユーラシア大陸とアフリカ大陸に広く分布し、全部で10亜種に分類されてますが、寒冷地で繁殖した個体は冬季に南方へ渡り越冬することが知られています。日本では亜種チョウゲンボウが主に北海道、本州中部以北で繁殖(西日本では主に冬鳥としてやって来ますが、近年繁殖地が南下傾向にあるようです)しているほか、ヨーロッパ、北アフリカ、中東、アジアの温帯地域で繁殖する亜種チョウセンチョウゲンボウが冬季、稀に渡来することが知られています。

世界で最も美しい街の一つと言われるチェコのチェスキークロムロフで目にした亜種チョウセンチョウゲンボウのオスと思われる個体。背、雨覆、風切の一部は明るい茶褐色で、黒褐色の斑は亜種チョウゲンボウより小さく少ない感じがします。

チョウゲンボウ1

チョウゲンボウ2

チョウゲンボウ3

その後、上空に飛び出しホバリングしていました・・・

チョウゲンボウ4

チョウゲンボウ5

チョウゲンボウ6

こちらはウイーンのホテル近くで目にした亜種チョウセンチョウゲンボウのオス。この一帯を縄張りにしているようで、2日間同じ場所で目にしました。

チョウゲンボウ10

チョウゲンボウ11

中欧シリーズの最後に、亜種チョウセンチョウゲンボウと思われる個体をご紹介しましたが、最初見た時には普通の亜種チョウゲンボウと思いましたが、後で調べると亜種チョウセンチョウゲンボウであることが分かり、急に有難味が増してきました。海外においては、留鳥性の高い鳥は亜種である可能性が高いため、見慣れた鳥と馬鹿にせずしっかり見ておくことが大切であることを改めて感じた次第です・・・


ご訪問ありがとうございました。

鳥写真ブログランキングに参加しています。応援クリックいただけると励みになります。
  ↓ ↓

鳥写真 ブログランキングへ
スポンサーサイト

テーマ : 野鳥の写真
ジャンル : 写真

ズキンガラス、ハシボソガラス、ニシコクマルガラス、キバシガラス

中欧シリーズの続きで、今日は滞在中出会ったカラスの仲間をご紹介します。

最初はズキンガラスです。

ズキンガラス(Hooded crow)は西ヨーロッパを除くヨーロッパ全域からウラル山脈以西のロシアにかけて広く分布するハシボソガラスの亜種(Corvus corone cornix)で、灰色の体に濃紺の頭と青い翼が美しく、別名ハイイロガラスとも呼ばれます。

ウイーンのホテル前の芝生で目にしたズキンガラス。やはりハシボソガラスの亜種、全体に黒く塗りつぶせばハシボソガラスに似ています・・・

ズキンガラス3

ズキンガラス4

ズキンガラス5

ズキンガラス8

上空を通過していったズキンガラス。

ズキンガラス6

ズキンガラス7

次はハシボソガラスのヨーロッパ亜種です。

ハシボソガラス(Carrion crow)はユーラシアのほぼ全域に分布し、日本では亜種ハシボソガラス(Corvus corone orientalis)が留鳥として九州以北の平地から低山に分布しています。そんなハシボソガラスですが、今回訪れた中欧では主にヨーロッパ西部に分布するヨーロッパ亜種(Corvus corone corone)が留鳥として分布しているようです。

ウイーン市内の公園で目にしたハシボソガラスのヨーロッパ亜種。見た目には日本で見られる亜種ハシボソガラスとよく似ていますが、少し小ぶりに見えます。

ハシボソガラス2

この個体は胸に少し白斑が見られました。ひょっとすると同じ亜種であるズキンガラスとの交雑個体なのでしょうか?

ハシボソガラス3

ハシボソガラス4

次は日本でも記録のあるニシコクマルガラスです。

ニシコクマルガラス(Western jackdaw)は北アフリカからヨーロッパのほぼ全域、イラン、北西インド、シベリア中南部、中国北西部など広範囲に分布していますが、日本では迷鳥として1986年に天売島、1996年~1997年に北海道・浜中町での2例のみ記録があるだけという珍鳥です。ニシコクマルガラスは全長約33cmとコクマルガラスとほぼ同じ大きさですが、虹彩が灰色がかった白色か銀白色である点が大きな特徴で、全部で4亜種に分類されており、日本で記録があったのは後頸が淡い灰白色であったことから東ヨーロッパ、北・中央アジアからイラン、インド北西部、中国北西部、シベリア中南部に分布する亜種(Coloeus monedula soemmerringii )と考えられています。

プラハ市内で目にしたニシコクマルガラス。今回出会った個体は後頸や頸側の淡色はあまり強くないことから、イギリス諸島、西・中央ヨーロッパからカナリア諸島、コルシカ島に分布する亜種(Coloeus monedula spermologus )と思われます。

ニシコクマルガラス1

ニシコクマルガラス2

最後は以前、スイスの山岳地帯で目にしたキバシガラスです。

キバシガラス(Alpine chough)はヨーロッパ南部からアフリカ北西部、中央アジアに分布する嘴の黄色いカラスで、英名からも分かるように、夏は高山に棲み、冬は低地に移動するいわゆる高山帯のカラスです。

オーストリアの美しい山、ゼーフェルダーヨッホに行く途中で目にしたキバシガラスの群れ。草地で盛んに餌をついばんでいました。

キバシガラス1

今日は滞在中目にしたカラスの仲間をご紹介しましたが、カラスというと少し馬鹿にしてしまうところもありますが、所変われば品変わるで、大変勉強になります・・・



ご訪問ありがとうございました。

鳥写真ブログランキングに参加しています。応援クリックいただけると励みになります。
  ↓ ↓

鳥写真 ブログランキングへ

テーマ : 野鳥の写真
ジャンル : 写真

モリバト、シラコバト

中欧シリーズの続きで、今日はモリバトとシラコバトをご紹介します。

最初は昨年訪れたイギリスでも目にしたモリバトです。

モリバト(Common wood pigeon)はヨーロッパから西アジアにかけて分布する体長38~44.5 cmのドバトよりもやや大きい森林性のハトで、頸に白斑があるのが特徴です。

プラハ郊外の公園で目にしたモリバト。

モリバト1

モリバト2

モリバト3

枝にとまっていたモリバト。頸の白斑がとても印象的です・・・

モリバト4

モリバト5

モリバト6

モリバト7

次は日本でもごく限られたエリアで生息するシラコバトです。

シラコバト(Eurasian collared dove)はユーラシア大陸、北アフリカに広く分布し、日本では江戸時代に鷹狩り用の狩猟鳥として国外から持ち込まれたようで、埼玉県熊谷市と新座市、千葉県松戸市、茨城県つくば市、栃木県小山市などを結ぶ半径30kmの圏内に局地的に分布しています。また近年、これとは別に岡山県や宮古島、石垣島などでも観察例があるようです。

同じくプラハ郊外の公園で目にしたシラコバト。夕陽を浴びて赤みが強く出ていますが、体全体は灰褐色で、英名のように後頸に黒色の頸輪があるのが特徴です。

シラコバト1

シラコバト2

シラコバト3

こちらは、プラハの住宅地で目にしたシラコバト。

シラコバト4

今日は何れもヨーロッパでは一般的に見られるモリバトとシラコバトをご紹介しましたが、日本でもそうですが、ハトの仲間は実にうまく人間社会に溶け込んおり、何の違和感もなく接することができる鳥の一つと言えます・・・



ご訪問ありがとうございました。

鳥写真ブログランキングに参加しています。応援クリックいただけると励みになります。
  ↓ ↓

鳥写真 ブログランキングへ

テーマ : 野鳥の写真
ジャンル : 写真

コブハクチョウ

中欧シリーズの続きで、今日はヨーロッパを代表するハクチョウ、コブハクチョウをご紹介します。

コブハクチョウ(Mute swan)はヨーロッパ西・中部、モンゴル、バイカル湖東部、ウスリー川流域で繁殖し、アジアのものは冬季に中国東部や朝鮮半島へ渡り越冬。日本へは迷鳥として1933年に伊豆諸島・八丈島で記録がありますが、その後、確実な野生記録はないようです。なお、日本では飼育・観賞用として移入されたものが籠ぬけし各地で生息しているほか、北アメリカ東部、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランドなど世界各地に移入されています。

オーストリアのザンクトヴォルフガング湖で目にしたコブハクチョウ。コブハクチョウはヨーロッパでは留鳥であるため、このような湖や池では一年を通してごく普通に見られるようです。

コブハクチョウ1

クリスタルや双眼鏡・フィールドスコープなどで有名なスワロフスキーのエンブレムに使われているコブハクチョウですが、湖岸にあるスワロフスキーのお店の前で目にしたコブハクチョウ。嘴は橙赤色で、嘴先端と上嘴の縁、鼻孔、嘴基部から眼先が黒く、和名のように額前の黒いこぶが印象的です。

コブハクチョウ6

羽ばたいてくれました・・・

コブハクチョウ2

コブハクチョウ3

コブハクチョウ4

コブハクチョウ5

今日はアンデルセン童話「みにくいアヒルの子」のモデルや、バレエ「白鳥の湖」、スワロフスキーのエンブレムなどで有名なコブハクチョウをご紹介しましたが、篭脱け個体が繁殖している日本では在来生物への影響が危惧され、特定外来種提案リストの掲載種にもなっています。そんなコブハクチョウですがここヨーロッパでは自然分布種であり、美しい風景にしっかり溶け込んでいました・・・


ご訪問ありがとうございました。

鳥写真ブログランキングに参加しています。応援クリックいただけると励みになります。
  ↓ ↓

鳥写真 ブログランキングへ

テーマ : 野鳥の写真
ジャンル : 写真

ゴジュウカラ、キバシリ

中欧シリーズの続きで、今日はゴジュウカラとキバシリをご紹介します。

最初は日本でもお馴染みのゴジュウカラです。

ゴジュウカラ(Eurasian nuthatch)は寒帯と山岳地帯を除くユーラシアに広く分布し、生息地では基本的には留鳥で渡りは行わないとされています。日本には①亜種ゴジュウカラ(本州、隠岐、四国、九州北部)、②亜種シロハラゴジュウカラ(ロシア東部からシベリア、北海道に分布)、③亜種キュウシュウゴジュウカラ(九州南部)の3亜種が分布していますが、高地で繁殖した個体は冬季には低地に移動することが知られています。

ウイーンの公園で目にしたゴジュウカラ。当地に分布するゴジュウカラはイギリスからヨーロッパ大陸に分布する胸から体下面が淡い橙褐色をした亜種Sitta europaea caesia と思われます。

ゴジュウカラ1

地面に降りて、小さな木の実を口に咥えたゴジュウカラ。

ゴジュウカラ2

ゴジュウカラ3

ゴジュウカラ4

ゴジュウカラ5

次もお馴染みのキバシリです。

キバシリ(Eurasian treecreeper)はユーラシア大陸の温帯から亜寒帯に生息し、生息地では基本的には留鳥ですが、北方で繁殖したものは冬季南方へ渡ることが知られています。キバシリは全体で25亜種に分類されるそうですが、日本では①亜種キタキバシリ(北海道、南千島に分布)、②亜種キバシリ(本州から九州に分布)の2亜種が分布し、北方のものは南に移動するものもいるそうです。

プラハ郊外の公園で目にしたキバシリ。当地のキバシリはヨーロッパ中部から西部に分布する爪の長い亜種Certhia familiaris macrodactyla と思われます。

キバシリ1

キバシリ2

昨日に続き、今日も日本でもお馴染みのゴジュウカラとキバシリのヨーロッパ亜種をご紹介しましたが、それぞれ亜種間の違いは若干あるものの基本的に大変よく似ており、あまり違和感は感じませんでした・・・



ご訪問ありがとうございました。

鳥写真ブログランキングに参加しています。応援クリックいただけると励みになります。
  ↓ ↓

鳥写真 ブログランキングへ

テーマ : 野鳥の写真
ジャンル : 写真

プロフィール

shumishan

Author:shumishan
自然大好き人間です。
自然の中で息づく野鳥たちとの出会いに、年も忘れて心ときめかせています。


    ↑ ↑
鳥写真ブログランキングに参加しています。応援クリック宜しくお願いします。

カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新記事
月別アーカイブ
検索フォーム
カテゴリ
リンク
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる