クロハラアジサシ
フィリピンシリーズの続きで、今日は日本でもよく見られるクロハラアジサシをご紹介します。
クロハラアジサシ(Whiskered Tern)はヨーロッパ南部から中央アジア、アフリカ、南アジア、中国東北部、オーストラリアなどの点在した地域で繁殖し、北方で繁殖した個体は冬季アフリカ、インド、東南アジアなどに南下し越冬する体長33~36cmのカモメ科クロハラアジサシ属の鳥で、分布域により3亜種に分かれており、今回目にしたのはアフリカ北部、ヨーロッパ南西部から中央アジア、シベリア南東部、中国、東南アジアで繁殖し、冬季はアフリカ、南アジア、東南アジア南部からスラウェシ島、フィリピンにかけて越冬する基亜種Chlidonias hybrida hybridaと思われます。なお、日本では同じ基亜種が旅鳥として5月から10月にかけて各地で観察され、特に南西諸島では多く見られるようです。
セブ島と陸続きのマクタン島からボートで15分ほどのオランゴ島の海岸で目にした冬羽のクロハラアジサシ。額から後頸はごま塩状で、眼の後方に黒色斑があり、腮以下の体下面は白色です。



こちらは海岸上空を飛翔していた冬羽のクロハラアジサシ。




今日はセブ島近くのオランゴ島で目にしたクロハラアジサシの基亜種Chlidonias hybrida hybridaと思われる個体をご紹介しましたが、フィリピンにはオーストラリアで繁殖し、冬季(南半球での)オーストラリア北部からフィリピンにかけて越冬する別亜種Chlidonias hybrida javanicusも渡来するとされており、今回目にしたのはどちらの亜種なのか判断に迷いましたが、観察時期が9月末であることから基亜種の可能性のほうが高いと判断しました・・・
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クロハラアジサシ(Whiskered Tern)はヨーロッパ南部から中央アジア、アフリカ、南アジア、中国東北部、オーストラリアなどの点在した地域で繁殖し、北方で繁殖した個体は冬季アフリカ、インド、東南アジアなどに南下し越冬する体長33~36cmのカモメ科クロハラアジサシ属の鳥で、分布域により3亜種に分かれており、今回目にしたのはアフリカ北部、ヨーロッパ南西部から中央アジア、シベリア南東部、中国、東南アジアで繁殖し、冬季はアフリカ、南アジア、東南アジア南部からスラウェシ島、フィリピンにかけて越冬する基亜種Chlidonias hybrida hybridaと思われます。なお、日本では同じ基亜種が旅鳥として5月から10月にかけて各地で観察され、特に南西諸島では多く見られるようです。
セブ島と陸続きのマクタン島からボートで15分ほどのオランゴ島の海岸で目にした冬羽のクロハラアジサシ。額から後頸はごま塩状で、眼の後方に黒色斑があり、腮以下の体下面は白色です。



こちらは海岸上空を飛翔していた冬羽のクロハラアジサシ。




今日はセブ島近くのオランゴ島で目にしたクロハラアジサシの基亜種Chlidonias hybrida hybridaと思われる個体をご紹介しましたが、フィリピンにはオーストラリアで繁殖し、冬季(南半球での)オーストラリア北部からフィリピンにかけて越冬する別亜種Chlidonias hybrida javanicusも渡来するとされており、今回目にしたのはどちらの亜種なのか判断に迷いましたが、観察時期が9月末であることから基亜種の可能性のほうが高いと判断しました・・・
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ササゴイ
フィリピンシリーズの続きで、今日はボホール島で目にしたササゴイをご紹介します。
ササゴイ(Striated Heron)はアフリカ、中南米、ユーラシア南部および東部、インドネシア、オーストラリア、ソロモン諸島、日本、パプアニューギニア、フィリピン、マダガスカルなどに広く分布する体長約52cmのサギ科ササゴイ属の鳥で、 分布域により実に21亜種に分かれており、今回フィリピンで目にしたのはパキスタン、インド、スリランカからタイ、フィリピン、大スンダ列島、スラウェシにかけて分布する亜種Butorides striata javanicaと思われます。なお、日本ではシベリア北東部、中国北東部、日本に分布する亜種ササゴイ(Butorides striata amurensis)が夏季に本州、四国、九州に夏鳥として飛来し、冬季になると九州以南で越冬(冬鳥もしくは留鳥)することが知られています。
ボホール島の海岸線で目にしたササゴイ。頭頂から後頭と頬線が青みのある黒色ですが、背や肩羽、頬からの体下面は灰褐色みを帯びていることから冬羽に移行中の個体ではないかと思われます。



海面近くを低空飛翔するササゴイ。



今日はフィリピンで目にしたササゴイをご紹介しましたが、今回、亜種を調べる中で実に21もの亜種が存在することが分かりました。このように多くの亜種が存在する理由としては、本種の分布域がアフリカからオーストラリア、中南米にかけて広範囲であり、その間にまたがるインド洋、太平洋には多くの島嶼が存在していることから島嶼型の亜種が多くなったためと思われます・・・
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ササゴイ(Striated Heron)はアフリカ、中南米、ユーラシア南部および東部、インドネシア、オーストラリア、ソロモン諸島、日本、パプアニューギニア、フィリピン、マダガスカルなどに広く分布する体長約52cmのサギ科ササゴイ属の鳥で、 分布域により実に21亜種に分かれており、今回フィリピンで目にしたのはパキスタン、インド、スリランカからタイ、フィリピン、大スンダ列島、スラウェシにかけて分布する亜種Butorides striata javanicaと思われます。なお、日本ではシベリア北東部、中国北東部、日本に分布する亜種ササゴイ(Butorides striata amurensis)が夏季に本州、四国、九州に夏鳥として飛来し、冬季になると九州以南で越冬(冬鳥もしくは留鳥)することが知られています。
ボホール島の海岸線で目にしたササゴイ。頭頂から後頭と頬線が青みのある黒色ですが、背や肩羽、頬からの体下面は灰褐色みを帯びていることから冬羽に移行中の個体ではないかと思われます。



海面近くを低空飛翔するササゴイ。



今日はフィリピンで目にしたササゴイをご紹介しましたが、今回、亜種を調べる中で実に21もの亜種が存在することが分かりました。このように多くの亜種が存在する理由としては、本種の分布域がアフリカからオーストラリア、中南米にかけて広範囲であり、その間にまたがるインド洋、太平洋には多くの島嶼が存在していることから島嶼型の亜種が多くなったためと思われます・・・
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リュウキュウツバメ
フィリピンシリーズの続きで、今日はリュウキュウツバメをご紹介します。
最初はセブ島から船で2時間ほどのボホール島で目にしたリュウキュウツバメです。
リュウキュウツバメ(Pacific Swallow)はアジア南東部からニューギニア、ソシエテ諸島(南太平洋)にかけて分布する体長約14cmのツバメ科ツバメ属の鳥で、分布域により7亜種に分かれており、今回目にしたのはミャンマー南部からベトナム南部にかけてと、フィリピン、モルッカ諸島、スンダ列島にかけて分布する亜種Hirundo tahitica javanicaと思われます。なお、日本では亜種リュウキュウツバメ(Hirundo tahitica namiyei)が留鳥として奄美大島以南から台湾にかけて分布しています。
ボホール島のボートクルーズ発着場そばの橋げたで休んでいたリュウキュウツバメの亜種Hirundo tahitica javanica。日本で見られる亜種リュウキュウツバメ同様、額、腮から胸は赤褐色で、尾は短く浅い凹尾ですが、胸以下の体下面は灰白色をしていました。

一番右の個体は額と喉の赤色部分が淡いことから幼鳥と思われます。


今日はフィリピン・ボホール島で目にしたリュウキュウツバメの亜種Hirundo tahitica javanicaと思われる個体をご紹介しましたが、胸以下の体下面が日本で見られる亜種リュウキュウツバメに比べ褐色みが少ないため、最初はツバメかとも思いましたが、体長がツバメより小さく、胸に黒色の帯がなく、尾は短く浅い凹尾であることから、やはりリュウキュウツバメの別亜種との判断に至りました・・・
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最初はセブ島から船で2時間ほどのボホール島で目にしたリュウキュウツバメです。
リュウキュウツバメ(Pacific Swallow)はアジア南東部からニューギニア、ソシエテ諸島(南太平洋)にかけて分布する体長約14cmのツバメ科ツバメ属の鳥で、分布域により7亜種に分かれており、今回目にしたのはミャンマー南部からベトナム南部にかけてと、フィリピン、モルッカ諸島、スンダ列島にかけて分布する亜種Hirundo tahitica javanicaと思われます。なお、日本では亜種リュウキュウツバメ(Hirundo tahitica namiyei)が留鳥として奄美大島以南から台湾にかけて分布しています。
ボホール島のボートクルーズ発着場そばの橋げたで休んでいたリュウキュウツバメの亜種Hirundo tahitica javanica。日本で見られる亜種リュウキュウツバメ同様、額、腮から胸は赤褐色で、尾は短く浅い凹尾ですが、胸以下の体下面は灰白色をしていました。

一番右の個体は額と喉の赤色部分が淡いことから幼鳥と思われます。


今日はフィリピン・ボホール島で目にしたリュウキュウツバメの亜種Hirundo tahitica javanicaと思われる個体をご紹介しましたが、胸以下の体下面が日本で見られる亜種リュウキュウツバメに比べ褐色みが少ないため、最初はツバメかとも思いましたが、体長がツバメより小さく、胸に黒色の帯がなく、尾は短く浅い凹尾であることから、やはりリュウキュウツバメの別亜種との判断に至りました・・・
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チョウショウバト
フィリピンシリーズの続きで、今日はチョウショウバトをご紹介します。
チョウショウバト(Zebra Dove)はタイ南部、マレーシア、シンガポールから、インドネシアのスマトラ島、ジャワ島、バリ島などの島々に自然分布する体長約21cmのハト科チョウショウバト属の小型のハトですが、近年、かご抜けあるいは意図的な放鳥により、タイ中部、ラオス、ボルネオ島、スラウェシ島、ハワイ、ニューカレドニアなど、広い範囲で見ることができるようで、今回フィリピンで目にしたのもかご抜けあるいは意図的な放鳥により分布を広げたものではないかと思われます。
セブ島から船で2時間ほどのボホール島のホテル中庭で目にしたチョウショウバト。上面は褐色みのある灰色で黒の縞模様があり、下面は桃色みを帯び、頸、胸、腹の両側に黒い縞があるのが特徴で、顔は青灰色で目の周りに青い皮膚が裸出しています。




朝陽を浴び、全身褐色に見えるチョウショウバト。

今日は愛らしい小型のハト、チョウショウバトをご紹介しましたが、その名前の由来は、英名は上面の縞模様がシマウマに似ていることからと思われますが、聞き慣れない和名は漢字では「長嘯鳩」(長くうなるハトの意)となっていることから、断続的にクークーという調子で鳴く鳴き声から付けられたものと思われます・・・
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チョウショウバト(Zebra Dove)はタイ南部、マレーシア、シンガポールから、インドネシアのスマトラ島、ジャワ島、バリ島などの島々に自然分布する体長約21cmのハト科チョウショウバト属の小型のハトですが、近年、かご抜けあるいは意図的な放鳥により、タイ中部、ラオス、ボルネオ島、スラウェシ島、ハワイ、ニューカレドニアなど、広い範囲で見ることができるようで、今回フィリピンで目にしたのもかご抜けあるいは意図的な放鳥により分布を広げたものではないかと思われます。
セブ島から船で2時間ほどのボホール島のホテル中庭で目にしたチョウショウバト。上面は褐色みのある灰色で黒の縞模様があり、下面は桃色みを帯び、頸、胸、腹の両側に黒い縞があるのが特徴で、顔は青灰色で目の周りに青い皮膚が裸出しています。




朝陽を浴び、全身褐色に見えるチョウショウバト。

今日は愛らしい小型のハト、チョウショウバトをご紹介しましたが、その名前の由来は、英名は上面の縞模様がシマウマに似ていることからと思われますが、聞き慣れない和名は漢字では「長嘯鳩」(長くうなるハトの意)となっていることから、断続的にクークーという調子で鳴く鳴き声から付けられたものと思われます・・・
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マダラナキサンショウクイ
フィリピンシリーズの続きで、今日はマダラナキサンショウクイをご紹介します。
マダラナキサンショウクイ(Pied Triller)はマレー半島からスマトラ、ジャワ、ボルネオ、フィリピンにかけて分布する体長17~18cmのサンショウクイ科ナキサンショウクイ属の鳥で、分布域により3亜種に分かれており、今回目にしたのはボルネオからフィリピンにかけて分布する基亜種Lalage nigra nigraと思われます。
セブ島から船で2時間ほどのところにあるボホール島のホテル中庭で目にしたマダラナキサンショウクイのオス。白色の体下面と黒色の上面の対比が鮮やかで、翼には名前のようにまだら状の白斑があるのが特徴です。(メスは上面が灰褐色)



今日はマレー半島からスマトラ、ジャワ、ボルネオ、フィリピンにかけて分布するマダラナキサンショウクイをご紹介しましたが、この日本では記録のないナキサンショウクイの仲間はインドから東南アジア、オーストラリアにかけて分布しており、以前オーストラリアでもよく似たマミジロナキサンショウクイを目にしていますので、ご参考までにその時のブログをご紹介させていただきます。
http://shumishan.blog.fc2.com/blog-entry-1656.html
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マダラナキサンショウクイ(Pied Triller)はマレー半島からスマトラ、ジャワ、ボルネオ、フィリピンにかけて分布する体長17~18cmのサンショウクイ科ナキサンショウクイ属の鳥で、分布域により3亜種に分かれており、今回目にしたのはボルネオからフィリピンにかけて分布する基亜種Lalage nigra nigraと思われます。
セブ島から船で2時間ほどのところにあるボホール島のホテル中庭で目にしたマダラナキサンショウクイのオス。白色の体下面と黒色の上面の対比が鮮やかで、翼には名前のようにまだら状の白斑があるのが特徴です。(メスは上面が灰褐色)



今日はマレー半島からスマトラ、ジャワ、ボルネオ、フィリピンにかけて分布するマダラナキサンショウクイをご紹介しましたが、この日本では記録のないナキサンショウクイの仲間はインドから東南アジア、オーストラリアにかけて分布しており、以前オーストラリアでもよく似たマミジロナキサンショウクイを目にしていますので、ご参考までにその時のブログをご紹介させていただきます。
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