ズキンガラス、ハシボソガラス、ニシコクマルガラス、キバシガラス
中欧シリーズの続きで、今日は滞在中出会ったカラスの仲間をご紹介します。
最初はズキンガラスです。
ズキンガラス(Hooded crow)は西ヨーロッパを除くヨーロッパ全域からウラル山脈以西のロシアにかけて広く分布するハシボソガラスの亜種(Corvus corone cornix)で、灰色の体に濃紺の頭と青い翼が美しく、別名ハイイロガラスとも呼ばれます。
ウイーンのホテル前の芝生で目にしたズキンガラス。やはりハシボソガラスの亜種、全体に黒く塗りつぶせばハシボソガラスに似ています・・・




上空を通過していったズキンガラス。


次はハシボソガラスのヨーロッパ亜種です。
ハシボソガラス(Carrion crow)はユーラシアのほぼ全域に分布し、日本では亜種ハシボソガラス(Corvus corone orientalis)が留鳥として九州以北の平地から低山に分布しています。そんなハシボソガラスですが、今回訪れた中欧では主にヨーロッパ西部に分布するヨーロッパ亜種(Corvus corone corone)が留鳥として分布しているようです。
ウイーン市内の公園で目にしたハシボソガラスのヨーロッパ亜種。見た目には日本で見られる亜種ハシボソガラスとよく似ていますが、少し小ぶりに見えます。

この個体は胸に少し白斑が見られました。ひょっとすると同じ亜種であるズキンガラスとの交雑個体なのでしょうか?


次は日本でも記録のあるニシコクマルガラスです。
ニシコクマルガラス(Western jackdaw)は北アフリカからヨーロッパのほぼ全域、イラン、北西インド、シベリア中南部、中国北西部など広範囲に分布していますが、日本では迷鳥として1986年に天売島、1996年~1997年に北海道・浜中町での2例のみ記録があるだけという珍鳥です。ニシコクマルガラスは全長約33cmとコクマルガラスとほぼ同じ大きさですが、虹彩が灰色がかった白色か銀白色である点が大きな特徴で、全部で4亜種に分類されており、日本で記録があったのは後頸が淡い灰白色であったことから東ヨーロッパ、北・中央アジアからイラン、インド北西部、中国北西部、シベリア中南部に分布する亜種(Coloeus monedula soemmerringii )と考えられています。
プラハ市内で目にしたニシコクマルガラス。今回出会った個体は後頸や頸側の淡色はあまり強くないことから、イギリス諸島、西・中央ヨーロッパからカナリア諸島、コルシカ島に分布する亜種(Coloeus monedula spermologus )と思われます。


最後は以前、スイスの山岳地帯で目にしたキバシガラスです。
キバシガラス(Alpine chough)はヨーロッパ南部からアフリカ北西部、中央アジアに分布する嘴の黄色いカラスで、英名からも分かるように、夏は高山に棲み、冬は低地に移動するいわゆる高山帯のカラスです。
オーストリアの美しい山、ゼーフェルダーヨッホに行く途中で目にしたキバシガラスの群れ。草地で盛んに餌をついばんでいました。

今日は滞在中目にしたカラスの仲間をご紹介しましたが、カラスというと少し馬鹿にしてしまうところもありますが、所変われば品変わるで、大変勉強になります・・・
ご訪問ありがとうございました。
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ズキンガラス(Hooded crow)は西ヨーロッパを除くヨーロッパ全域からウラル山脈以西のロシアにかけて広く分布するハシボソガラスの亜種(Corvus corone cornix)で、灰色の体に濃紺の頭と青い翼が美しく、別名ハイイロガラスとも呼ばれます。
ウイーンのホテル前の芝生で目にしたズキンガラス。やはりハシボソガラスの亜種、全体に黒く塗りつぶせばハシボソガラスに似ています・・・




上空を通過していったズキンガラス。


次はハシボソガラスのヨーロッパ亜種です。
ハシボソガラス(Carrion crow)はユーラシアのほぼ全域に分布し、日本では亜種ハシボソガラス(Corvus corone orientalis)が留鳥として九州以北の平地から低山に分布しています。そんなハシボソガラスですが、今回訪れた中欧では主にヨーロッパ西部に分布するヨーロッパ亜種(Corvus corone corone)が留鳥として分布しているようです。
ウイーン市内の公園で目にしたハシボソガラスのヨーロッパ亜種。見た目には日本で見られる亜種ハシボソガラスとよく似ていますが、少し小ぶりに見えます。

この個体は胸に少し白斑が見られました。ひょっとすると同じ亜種であるズキンガラスとの交雑個体なのでしょうか?


次は日本でも記録のあるニシコクマルガラスです。
ニシコクマルガラス(Western jackdaw)は北アフリカからヨーロッパのほぼ全域、イラン、北西インド、シベリア中南部、中国北西部など広範囲に分布していますが、日本では迷鳥として1986年に天売島、1996年~1997年に北海道・浜中町での2例のみ記録があるだけという珍鳥です。ニシコクマルガラスは全長約33cmとコクマルガラスとほぼ同じ大きさですが、虹彩が灰色がかった白色か銀白色である点が大きな特徴で、全部で4亜種に分類されており、日本で記録があったのは後頸が淡い灰白色であったことから東ヨーロッパ、北・中央アジアからイラン、インド北西部、中国北西部、シベリア中南部に分布する亜種(Coloeus monedula soemmerringii )と考えられています。
プラハ市内で目にしたニシコクマルガラス。今回出会った個体は後頸や頸側の淡色はあまり強くないことから、イギリス諸島、西・中央ヨーロッパからカナリア諸島、コルシカ島に分布する亜種(Coloeus monedula spermologus )と思われます。


最後は以前、スイスの山岳地帯で目にしたキバシガラスです。
キバシガラス(Alpine chough)はヨーロッパ南部からアフリカ北西部、中央アジアに分布する嘴の黄色いカラスで、英名からも分かるように、夏は高山に棲み、冬は低地に移動するいわゆる高山帯のカラスです。
オーストリアの美しい山、ゼーフェルダーヨッホに行く途中で目にしたキバシガラスの群れ。草地で盛んに餌をついばんでいました。

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